へほは日記

無感動な大人を卒業して、感動屋なおじさんになります。

【競馬のお話】後藤浩輝という存在

たまたま少し古い記事を目にした。

今年の2月で彼の死から8年経ったのだという。

 

当時、

中年男性が後藤浩輝の死に際して叫んだことが、記事になっていた。中年男性が叫んで何が悪い?と思ってしまうトーンの記事だった。

 

あれから8年か。

 

後藤浩輝といえば、若かりし頃にアメリカに武者修行に行き、トップジョッキーになってからはJRAの広告塔として発信し続けてきた。

 

ロイホたん」と称してロイヤルホストをこよなく愛し、有馬記念後にはオコタでロイホたんの料理を堪能するという、なかなか思いつかない企画を催した。

 

勝利ジョッキーインタビューに「そよ風」という鉢巻で登場したり、腹筋を自動的に振動させる機械(あぶどるなんちゃらみたいな名前)をつけたりと、一見悪ふざけとしか思えない行動も見せたが、川田騎手のような優等生の発言を誰が望んでいるだろうか?

みんなごっちんのインタビュー、楽しんでいたじゃん。

 

すっかり、後藤浩輝オタクを披露してしまったが、競馬の印象すら変えることができる存在だった後藤浩輝をワタクシは尊敬していた。ちょっとだけ年下だったけど。

 

そして奥さんの存在もある。

タレントの湯原麻利絵さん。ちょーかわいい奥さんなの。

 

長期休養から復帰し、初勝利を挙げたときはごっちんの胸で泣いていたよ。頑張ったんだねって思った。

 

そんなこんなをすべてぶち壊したのがごっちんの自殺。

 

ワタクシも超繁忙の部を抱えて、何人もメンタルダウンを経験してきたが、自殺まで至った人はいない。

もちろん、ジョッキーの覚悟と、一介のサラリーマンの覚悟は違うと思う。

それでも、それまでのごっちんの言動からは、まさかというほかない。

 

ワタクシは、ごっちんの胸で泣く湯原麻利絵ちゃんが真っ先に頭に浮かんだ。

 

ごっちんよ。

ジョッキーとしての苦悩は分かる。

ワタクシ自身も超多忙な立場、さらには超多忙な部下を抱えて何人もメンタルダウンさせてしまっている現状があり、苦悩は人一倍である。

だが、奥さんも苦悩していたんだ。下手するとごっちんの苦悩より大きかったかもしれない。

 

そんな奥さんを置いていくとはどういう見分なんだ?

 

ワタクシにはどうしても、湯原麻利絵ちゃんがごっちんの胸で泣くシーンが頭から離れない。

 

苦しくて苦しくてどうしようもないとき、一番身近に何があるのか、誰がいるのか考えてほしい。

もう手遅れだけど。

部下にはそういう話をしていきたいが、果たしてごっちんが命を絶つ前にこの話をして、響いたかどうかは分からない。

メンタルの難しさは痛感している。