サトノグランツについて分析してみた。
京都新聞杯からの上積みが尋常じゃないから気になった。
ラスト3ハロンを比較する。
京都新聞杯 11.3-11.2-11.4 33.9
神戸新聞杯 10.7-10.9-12.0 33.6
サトノグランツの伸びを見ると、京都新聞杯はジリジリだったので、上り3ハロンが一貫していることと整合性が取れている。
神戸新聞杯は残り100mまではむしろ伸び悩み、ラスト100mだけで突き抜けた。
これもラップの並びからイメージできる範疇。
これだけ見ると、速い脚がないというのか、長くいい脚を使うというのか。菊花賞という舞台を考えると、向くような気がする。
ただ、京都と阪神の直線の断面図をイメージすると、ちょっと違う印象を受ける。
京都は直線はほぼ平坦。
対する阪神は残り200mまで下って、100m登って、100m平坦という複雑な構成。
神戸新聞杯のラップはまさにこの断面図を反映している。
下り区間は10秒台を刻み、急坂はまだ勢いがあるものの、平坦区間に入る頃にはみんな脚が止まる。
サトノグランツはこういう断面でも脚が止まらないので、あれだけの切れ味を見せたのだとすると、それを平坦な京都で再現できるのか。
フィエールマンの年だけは、12.2-10.7-11.3とラスト2ハロンが異常に速かったが、それ以外は11秒台後半から12秒程度のラップが並ぶのが通例。
このラップであれば、サトノグランツは伸びきれると思う。
ただ、そうなると神戸新聞杯の切れというより、京都新聞杯のジリジリ伸びる感じになる。
つまり、神戸新聞杯の切れを再現するのは難しい。
これでGⅠを勝てるかとなると、勝てないと思う。3着はあっても1着はない。
人気になりそうなので、押さえに回すのが妥当という評価。
かといって、他に来そうなのはレーベンスティール、タスティエーラ、ソールオリエンスと人気どころ。
やはりノッキングポイントを狙うという結論は変わりそうにない。
ダービーでは、ソールオリエンスの後ろあたりから、外に進路を求めたのに対し、ソールオリエンスはそのまま真っすぐ伸びた。
結果、上りで0.1、決着時計で0.2負けたが、位置取りは逆になる可能性が高そうだし、人気を背負うソールオリエンスより気楽な北村宏の方がインを突けると思う。
そう考えると、ダービーからの逆転は容易に想像がつく。
ソールオリエンスを逆転するのであれば、タスティエーラも恐るるに足らずだ。
菊花賞がダービーのような切れ勝負にかる可能性は低く、皐月賞とダービーの間だとすると、タスティエーラがソールオリエンスに先着する可能性は低い。
やはり強敵はレーベンスティール。
どちらを本命にするかはまだ期間があるので、天気などもふまえた判断が必要だ。