食いにくそー。
出っ歯にもほどがあるだろ!という感じのハダカデバネズミ。
げっ歯類にしては驚異的な長寿であることのほか、哺乳類なのに女王を頂点とした社会を作っているなど、規格外の生き物である。
ワタクシが最初にハダカデバネズミを知ったのは、兵隊ネズミが身を挺してファミリーを守るという話だ。
兵隊ネズミは通常、だらだらと過ごす。
働きネズミが体の上を何往復してもダラダラ寝ている。
ところが、外敵(だいたい蛇だろうね)が来ると、巣穴の入り口に集合して密集。穴をふさいでしまう。
兵隊というか、人身御供だ。
当然、一番入口にいる兵隊ネズミは食われるが、中にいる女王ネズミが食われなければいいのだ。
凄いシステム・・・
そしてもう一つの特徴である長寿。
代謝が低いことも一因だが、一番は老化細胞が溜まらない仕組みがあることだ。
老化した細胞が死なずに残っていると、炎症を起こしたりがん化を誘発したりといいことがないらしい。
ハダカデバネズミの研究で、老化細胞を細胞死に導くメカニズムが分かってきたようだ。
人間に応用できれば、老化を遅らせることができるようになるかもしれない。
当然、わずかでも寿命が延びる効果もあるだろう。
ますます老人社会になっていくという弊害もあるような気がするが。