へほは日記

無感動な大人を卒業して、感動屋なおじさんになります。

【がんのお話】何故がんは怖いのか?など

重たい話なので躊躇していたが、ため込んだ知識をどうしても書き記しておきたかった。いつか役に立つかもしれないと。

 

まぁカルディのお話とか、競馬のお話とか、相撲のお話とか、ガーデニングのお話に紛れて、細々と記録していこうと思う。

 

発端は2年前にかみさんがり患したこと。

卵巣がん。一般的には治療成績の上がっていないがんだが、不幸中の幸いで、比較的予後のいいタイプだった。顔つきがいいという言い方をするようだ。

ステージⅠc2ということで、早く見つかったことも幸いだった。

 

最近、腫瘍マーカーが基準値を少し超えた騒ぎがあったが、腫瘍マーカーが高止まりする人がいること、腫瘍マーカーにもよるが、初期から数値が上がるタイプのものではないことなどから、大丈夫だろうと踏んでいたが、CTでも何も見つからず、N-NOSEもクリア、マーカー値は若干下がるなど、読み通り問題なさそうだ。

 

ということで、ため込んだ知識を記録しようと踏み切った次第。

こんなことを書こうと思っている。

・がんはなぜ怖いのか、早期発見のススメ

・治療法のアレコレ

・最新の治療法

・がんの原因

卵巣がんについて

・再発するのはなぜか

・仮に再発したら、ワタクシならこうするね

 

まずはがんはなぜ怖いのか。

そりゃ、死因第1位だからに決まっている。

 

そうなんだが、なぜ死因1位なのか。

 

かみさんがり患した時、ワタクシの認識ではがんは克服されつつある病気だと思っていた。

それはある面では事実である。

 

だが調べていくうち、とんでもなく怖い病気だと思い知った。

 

確かにがんの種類とステージによっては、ほぼ100%治るようになったものもある。

また、完寛にもっていける率も上がっていると思う。

 

だが、完寛したように見えても、再発するタイプが結構ある。

これが怖い理由の一つだ。

 

もう一つ怖いのは、再発するごとに新しい能力を獲得していくことだ。

これは、早期発見すべき理由ともつながる。

 

なぜか。

 

先日、薬剤耐性菌の話をした。いとも簡単に新しい能力を得ることを書いた。

コロナウイルスもなんちゃら株みたいのがどんどん出てくる。

がんも同じなのだ。単細胞のものはいとも簡単に性格を変える。

 

がんは元々は自分自身の細胞だ。

それがコピーミスによって、本来の能力を失い、一方で無限に増殖するようになる。

コピーミスは毎日のように想像を絶する回数起きる。1日に数千から万単位だ。

そのほとんどはがん化と関係なかったり、免疫細胞が抹殺したりするので、通常はがんになることはない。

 

だが、コピーミスの中には前述のように無限に増殖するようなミスもある。加えて、免疫細胞のスイッチを切るなど、免疫から逃れる能力を獲得するケースもある。

こうなると、誰も止める者がいない。

 

だがこの時点では、例えば何らかの臓器の中で発生した場合、その臓器を包む上皮細胞を超えることができない。この状態で発見できれば、その臓器ごと摘出すれば完全に治る。

 

だが、いずれは上皮細胞を超える能力を得て、外に出ていく。そして主にリンパに乗って転移する。

こうなってしまうと、がん細胞1個はあまりに小さくて発見することはできない。どこにいるか全く分からないのだ。

つまり転移した状態では、転移が発覚した箇所だけ切除しても、他にもいる可能性がある。まったく分からないのだ。

 

がんを治療した時、見た目には一部分に限局していても、本当にそうなのかは見えないので分からない。これが怖い理由の一つ。

 

さらには、、、

 

切除した後は抗がん剤で徹底的にたたくのが通例。

それで完全にいなくなることもあるが、生き残ることもある。

 

この生き残ったヤツは、抗がん剤が効きにくいと思われる。

その後再発が分かるくらい増えると、また切除して抗がん剤となる。

これで、再度見えるがんがいなくなることがある。

それでも、生き残った細胞はしぶとく残っていると思われる。

 

これを延々繰り返すのであれば、治療は大変だか死なないことになる。

でもそうではない。いずれ抗がん剤が効かなくなる。

 

これは、薬剤耐性菌が出現するのと、根っこは同じだ。薬剤耐性菌は、他の菌やかびから拝借するが、がんは自分で獲得する。

 

超高価な治療薬として有名になったオプジーボ。余命がほぼないメラノーマ患者のがんが見えなくなるほど効いたことで一躍脚光を浴びたが、この患者は社会復帰後7年で再発して亡くなっている。それでも7年も復帰できたのは大変な功績なのだが、でもやっぱり効かなくなってしまうのだ。

 

理由はいづれ書くが、新しい能力を獲得するからに他ならない。

 

つまり、治療を続けていくと、いづれは何にも効かなくなる。とはいえ、重粒子線のような治療ではがん細胞を破壊できるが、転移・増殖を続けるがんをそれだけで抑え込むのは不可能だ。

 

また、抗がん剤オプジーボのような免疫チェックポイント阻害剤、分子標的薬などは副作用が激しいので、それで寿命を縮めるケースすらあるし、それらの薬が原因で別のがんを発症するケースもある。このがんは極めて予後不良で、治療はほとんど期待できない。

 

絶望的なことを書いたが、治療が進歩しているのもまた真実だ。

胃がんや大腸がんは早期発見でほぼほぼ完治する。

乳がんはタイプにもよるが、抗体治療という、がんの成長を止めてそのまま付き合う方法もある。これは大変よい成績を上げていて、乳がんはコントロール可能ながんといえる。

 

いずれも早期発見することが何より大事だ。

検査については、以前に書いたことがあるが、改めて今後書いていきたい。